今日、環境対応型オフセット印刷インキとして知られているのは、大豆油インキやノ
ンVOCインキ、UVインキ等があります。これらのうち、大豆油インキは日本において
は1990年代半ばから普及し始め、現在ではオフセット印刷インキの7割以上を占めて
います。 しかしながら、昨今の地球温暖化に伴う異常気象等の影響で各地の穀物凶
作の発生や、化石燃料の代替としてバイオ燃料の需要が拡大し、大豆をはじめとした
穀物価格が大きく変動していることも事実です。
このような状況下で、食料である大豆を原料とする大豆油に限定して、環境対応型イ
ンキの原料とすることは望ましいこととはいえず、一般的に非食用とされる他の植物
油にも使用を拡大することが重要と考えています。このような背景のもとに、印刷イ
ンキ工業連合会では、大豆油インキを包含した植物油インキを制定しました。
印刷インキ工業連合会では、平成20年12月に植物油インキの定義および使用基準を定
め、平成21年2月より植物油インキ製品へのマーク表示を開始しました。
これは、早期に印刷物への表示マークが、ソイシールから植物油インキマークに全面
的に切替えられるようにとの活動で、もいち早く対応し、この「植物油イン
キマーク」の表示可能印刷会社として登録されています。 |